「耕運機が不調なんだけど、どうすれば修理できるのかな」「修理にはどれくらいの費用がかかるのか」農作業に大切な耕運機が突然動かなくなると、作業に支障をきたし、困ることがあるかもしれません。
この記事では、耕運機の7つの修理パターンと費用目安、さらに、修理と買い替えをどう判断するかまで、詳しく解説していきます。
農繁期に故障してしまうと、「自分で直せるのか」「もし高額な費用が必要になったらどうしよう」「いっそ新しいものに買い替えたほうが良いのか」といった不安がよぎるかもしれません。
この記事を最後まで読めば、お使いの耕運機の状態をしっかり把握し、修理・買い替え・買取という選択肢の中から、状況に応じた行動を検討できるようになるでしょう。
耕運機が故障したとき、選択肢は主に3つあります。
まずは、それぞれのメリット・デメリットを比べて、状況に合った方法を見つけられます。
耕運機が動かなくても、すぐに業者を呼ぶのは早いかもしれません。
不具合の多くは、燃料系や点火系の簡単なチェックで解決できることも多いのです。
プロに頼む前に、まずは自分でできるチェックと応急処置を試すことが考えられます。
まずは自分で原因を探して、修理コストを抑えたい方におすすめです。
エンジンの不調は、そのほとんどが燃料・点火・空気の3つの系統が原因です。
軽い原因であれば、燃料の交換やプラグの掃除だけで直ることもあります。
しかし、キャブレターの詰まりなど、分解が必要な場合は、専門知識がないと難しいでしょう。
まず、燃料がかぶっていないか確認するべきです。
これはスパークプラグがガソリンで濡れている状態のことです。
プラグを外して布で拭き、元に戻してからチョークを開けてリコイルを引いてみてください。
次に、燃料が古くなっていないか確認します。
長期間置いたままの燃料は劣化するので、新しいものに入れ替えるのが基本です。
それでも改善しない場合は、キャブレター詰まりが考えられます。
分解しての掃除は専門知識が必要なので、クリーナーを使っても改善しないときは、業者への依頼を検討することも一案です。
無理に分解すると、かえって症状を悪化させてしまうこともあるので、注意が必要です。
明らかにいつもと違うサインを感じ、大きな故障を避けたい場合には、すぐに対応することが望ましいでしょう。
エンジンからの異音や色のついた煙は、内部で深刻な問題のサインかもしれません。
早めに運転をやめることで、エンジン全体の損傷といった深刻な事態を防げます。
しかし、原因の特定は難しく、ほとんどの場合、専門的な修理が必要になります。
「キンキン」「カンカン」といった金属的な高い音は、ピストンやクランクシャフトが傷んでいる可能性が高いです。
すぐにエンジンを止め、専門の業者に相談することが推奨されます。
そのまま運転を続けると、エンジンが取り返しのつかない状態になる危険があります。
また、白煙や青っぽい煙は、エンジンオイルが燃焼室で燃えている「オイル上がり・下がり」のサインです。
オイルの量を確認し、減っていれば補充が必要です。
症状が改善されない場合は、ピストンリングなどの交換が必要になるため、プロに依頼するのが良いでしょう。
エンジンはかかるのに、肝心な耕うんができない…という問題を解決したい方もいるでしょう。
エンジン以外の駆動系やシール部分の不具合もよく見られます。
草の絡みつきのような単純な原因なら、その場で解決できることもあります。
一方、オイルシール交換など、部品の交換は少し技術が必要です。
耕うん爪が回らない場合、まずは爪の軸に草や異物が絡まっていないか確認し、取り除くようにしましょう。
次に、クラッチワイヤー・Vベルトが緩んだり、切れたりしていないかをしっかりチェックすることが重要です。
ワイヤーの張り調整やベルト交換は、自分でも比較的やりやすい作業です。
オイル漏れについては、オイルを抜くドレンプラグから漏れているだけなら、ボルトを締め直すだけで直せることもあります。
ただし、爪の根元(オイルシール)から漏れている場合は、部品の交換が必要です。
オイルシールの交換は分解作業が伴うため工賃が高くなる傾向があり、プロの業者に依頼するのがおすすめです。
修理を頼むとき、気になる費用について解説します。
ここでは、具体的な症状ごとの費用目安と、見積もりをしっかり理解するための工賃の仕組みについて解説します。
修理にかかる費用は、部品代と工賃で決まると技術料(工賃)で決まります。
業者や機種によって変わるので、あくまで参考として捉えてください。
| 修理内容 | 難易度 | 部品代目安 | 工賃目安 | 合計費用目安(業者依頼) |
|---|---|---|---|---|
| スパークプラグ交換 | 低 | 1,000円から | 2,000円から | 3,000円から5,000円 |
| 燃料フィルター交換 | 低 | 1,000円から | 3,000円から | 4,000円から7,000円 |
| キャブレター分解清掃 | 中 | 3,850円から | 5,000円から15,000円 | 10,000円から20,000円 |
| 【症状6】Vベルト交換 | 中 | 2,000円から | 4,000円から | 6,000円から12,000円 |
| 【症状7】オイルシール交換 | 中~高 | 2,000円から | 8,000円から80,000円 | 10,000円から100,000円 |
| エンジンオーバーホール | 高 | - | - | 10万円から(買い替えを推奨) |
オイルシールの交換は、場所によってはエンジンを分解する必要があり、工賃が高くなることがあります。
もし見積もりが高額になったら、新品への買い替えを検討する方が賢明な選択かもしれません。
見積書を見るときは、部品代と工賃の内訳をしっかり確認することが大切です。
部品代は、交換に必要なパーツそのものの値段です。
一方、工賃は技術料のことで、作業時間をもとに計算されます。
多くの業者では時間単価を設定しており、1時間あたり6,000円から8,000円が一般的な目安です。
分解に時間がかかるキャブレター清掃やオイルシール交換は、工賃が高くなる傾向があります。
見積もりを頼むときは、「作業時間の見込み」や「出張費・運搬費はかかるか」についても確認することが推奨されます。
修理費用が高くなりそうなとき、「修理して使い続けるか、新しいものに買い替えるか」という難しい判断に迫られることがあります。
ここでは、後悔の少ない判断をするための具体的な基準をご紹介します。
感情的にならず、機械の現状と費用を客観的に比較することが大切です。
例えば、修理費用が「新品価格の5割超え」を超える場合や、「買取価格を上回る」場合は、買い替えを検討するのがおすすめです。
また、購入から10年以上経っている場合や、たくさん使ってきた場合も、買い替えを考えたほうが良いでしょう。
一例として、中古で10万円の値が付く耕運機に15万円の修理費用がかかるなら、修理してもまた別の場所が壊れるリスクを考えると、新品に買い替えるのが長期的に見て賢明な選択と言えるでしょう。
機械の寿命は、一度の修理で元通りになるわけではありません。
「修理費用が高すぎる」「もう寿命だ」と判断した場合でも、諦める必要はないありません。
実は、故障した耕運機でも、買取査定の選択肢があります。
多くの方は、壊れた機械を「お金を払って捨てるもの」と考えがちですが、それはもったいない考え方かもしれません。
動かない耕運機でも、使える部品があったり、海外で需要があったりするため、専門買取業者なら価値を見つけて値段をつけてくれる可能性があります。
自分で修理しようとして状態を悪化させてしまう前に、まず壊れた現状のままで買取査定に出してみるのがおすすめです。
処分に費用がかかるどころか、現金化できるかもしれません。
処分費用が浮くだけでなく、プラスになる可能性もある選択肢の一つです。
▼おすすめ記事
症状別の原因や対処法、修理を依頼する際の注意点について、より詳しく知りたい方は耕運機の故障に関する記事もご参照ください。
自分で直せないと判断したら、プロへの依頼を検討することになります。
依頼先の特徴を比べて、状況に合った業者を選びやすくなるでしょう。
依頼先を選ぶときは、安心感・費用・対応の速さなど、何を優先するかによって変わってきます。
複雑な故障や新しい機種で、確実な修理を求める場合に検討される選択肢です。
純正部品を使い、その機種を知り尽くした専門技術者が対応してくれるため、技術力が期待できるのが特徴です。
その反面、修理費用は高額になる傾向があり、修理に時間がかかることもあります。
古い機種の修理や、地域密着サービスを求める場合に検討されます。
地域に密着しているので、多種メーカーに対応してくれることが多いでしょう。
しかし、技術力にばらつきがあったり、部品を取り寄せるのに時間がかかったりする可能性も考慮しておく必要があります。
家庭菜園用の小型機など、簡単な修理・手頃な価格で済ませたい場合に選択肢になります。
費用も比較的安いのがメリットです。
ただし、対応できる機種や修理内容に限りがあり、あまり専門的な修理は期待できないかもしれません。
信頼できる修理業者を選ぶことは、修理がうまくいくかを左右します。
以下の3つの点を確認すると良いでしょう。
一つ目は、実績と評判の確認です。
ネットの口コミや、近所の農家さんの声は、業者の経験や信頼性を知る上で役立つ情報源になります。
二つ目は、明確な見積もりと保証の有無です。
信頼できる業者は、なぜその費用になるのかを部品代と工賃に分けて、詳しく丁寧に説明してくれます。
「修理後3ヶ月保証」といった保証期間があるのは、技術力への信頼性を示すものと捉えられます。
三つ目は、専門性の確認です。
依頼しようとしている機種や故障内容について、その業者が十分な知識や修理経験を持っているかを確認することが、後悔の少ない選択をするために大切なポイントです。
耕運機不具合はストレスが止まってしまい、大きなストレスになることがあります。
しかし、この記事を読んで、症状ごとの原因と対処法、修理費用の目安がわかり、費用の不安が少し和らいだ方もいるのではないでしょうか。
大切なのは、不具合を「修理か、買い替えか」の二択で考えないことです。
お持ちの機械の価値と修理費用を比べて、状況に応じて判断することが大切です。
もし修理費用が新品価格の半分を超える、あるいは中古買取価格を上回るなら、無理な修理は避ける良い選択とは言えないでしょう。
そんなときは、買取サービスを利用して、故障した耕運機を価値に変える方法もあります。
買取サービスの中でも、例えば「農機具高く売れるドットコム」では無料査定を行っています。
動かなくなった耕運機を、処分費かけず資金に変える。
そんな考え方が、検討される選択肢の一つになるかもしれません。
まずは気軽に相談してみるのも一つの手です。
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修理に出す前に、まずは無料で査定額を調べてみることをお勧めします。耕運機の買取相場や売却の流れが分かります。
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