農機具のメーカー別シェア率まとめ | 日本・海外メーカーの特徴を解説

「農機具メーカーのシェアやランキングが知りたい」「日本と世界の農業機械業界の勢力図を知りたい」そんな方に向けて、国内外の主要メーカーのシェア率や特徴をわかりやすくまとめました。
クボタやヤンマーなど、日本を代表する企業はもちろん、海外メーカーとの違いや、市場の最新動向まで丁寧に解説しています。
さらに、トラクターやコンバインなど機種別のシェア情報も掲載しており、農機具の売却や買い替えを検討している方にも役立つ内容です。ぜひ参考にしてください。
1.日本の農機具シェアランキング

ここでは、日本の売上高ランキング上位3社をご紹介します。出所:「第17号特別分析トピック︓我が国と世界の農業機械をめぐる動向」農林水産省
国内でのメーカー別シェア率
1位:クボタ(シェア約35%)
日本国内でトップシェアを誇る農機具メーカーです。トラクターやコンバインなど、幅広い製品群を展開しています。
創業年:1890年
本社所在地:大阪府大阪市
特徴:高い技術力と耐久性で、海外市場にも強くグローバル展開が進行中。
スローガン:「For Earth, For Life」
2位:ヤンマー(シェア約21%)
ディーゼルエンジンに強みを持ち、国内第2位の農機具メーカーです。
創業年:1912年
本社所在地:大阪府大阪市
特徴:低燃費・高性能な農機具を開発しており、米国大手「ジョンディア」との提携が印象的です。
3位:イセキ(シェア約20%)
田植え機やコンバインの分野で強みを持つ老舗メーカーです。
創業年:1926年
本社所在地:東京都荒川区(本店は愛媛県松山市)
特徴:技術革新に注力し、農水分野の特許取得件数はトップクラスの実績があります。
4位:三菱マヒンドラ農機(シェア 約数5%)
耐久性とアフターサポートに強みを持つ三菱系列の農機メーカーです。
創業年:1914年(現会社設立は1980年)
本社所在地:島根県松江市
特徴:モットーは「人も道具も、長く強く」。安全性と耐久性を重視した製品を提供しています。
各メーカーの特徴を参考に、農機具選びのヒントにしてください。
海外でのメーカー別シェア率
1位:Deere & Company(ジョンディア/アメリカ)
世界最大の農業機械メーカー。アメリカに本社を構える「ディア・アンド・カンパニー」は、John Deere(ジョンディア)のブランドで広く知られています。
本社:アメリカ・イリノイ州
特徴:トラクター、コンバイン、作業機器などを世界中で展開
強み:ブランド力、販売ネットワークの広さ、技術開発力
2位:CNH Industrial(ケースIH/ニューホランド)
フィアットグループ傘下の大手農機メーカーで、「Case IH」や「New Holland」などのブランドを展開しています。
本社:アメリカ・イリノイ州(創業地はオランダ・アムステルダム)
特徴:農業と建設機械の両方に強く、グローバル市場で存在感を発揮
ブランド構成:Case IH、New Holland、Steyrなど
3位:クボタ(日本)
世界ランキングでも3位にランクインする日本企業。国内では圧倒的なシェアを誇るクボタも、世界市場ではジョンディアやCNHに次ぐ規模です。
強み:アジア圏での販売力、小型機械への技術力
課題:アメリカ・欧州市場でのシェア拡大
出所:「第17号特別分析トピック︓我が国と世界の農業機械をめぐる動向」農林水産省
国内外人気メーカーの徹底比較
メーカーの違いが分からない方も多いのではないでしょうか?
ここでは、日本国内で特に人気の高い5社について、機能・価格帯・サポート体制などを徹底比較します。
項目 / メーカー | クボタ (日本) |
ヤンマー (日本) |
イセキ (日本) |
ジョンディア (米) |
CNHインダストリアル (欧米) |
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順位 | 国内1位 | 国内2位 | 国内3位 | 世界1位 | 世界2位 |
得意分野 | 稲作全般、トラクター | ディーゼル、トラクター | 田植え機、管理機 | 穀物用トラクター・大型収穫機 | 欧州向け穀物・畜産農機 |
特徴 | 製品ラインが広く信頼性高 | 小型でも高出力・低燃費 | 稲作機械に特化・特許多数 | 大規模農業向けの高性能機 | 大型農機に強くブランド多数保有 |
ブランド力・信頼性 | ◎ 国内外で圧倒的 | ○ 国内に強く海外も成長中 | ○ 国内では知名度高 | ◎ 世界No.1ブランド力 | ○ 欧州・中南米に強い |
価格帯(目安) | 中〜高価格帯 | 中価格帯 | 中価格帯 | 高価格帯 | 高価格帯 |
サポート体制(国内) | ◎ 拠点多数・安心 | ◎ 整備網あり | ○ 地域密着型 | △ 国内は輸入代理店が中心 | △ 国内拠点は限定的 |
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✅ クボタ・ヤンマー・イセキの強み
日本の水田稲作に最適化された製品設計
部品供給・修理対応などアフターサポートが万全
小規模〜中規模農家に最適なサイズ展開が豊富
日本の気候・地形・農業スタイルに合った使いやすさ・効率性が最大の特徴です。 -
✅ ジョンディア(Deere & Company)の強み
アメリカ発の世界最大農機具メーカー。大規模農場向けのハイスペック機種を多数展開。
自動運転・GPS搭載など、最先端のスマート農業技術にも積極的。 -
✅ CNHインダストリアル(CASE IH / ニューホランド)の強み
欧州を中心に展開。穀物・畜産向けの大型トラクターやコンバインが主力。
CASE IH・New Hollandなど複数ブランドを統合運営。
4.農業機械の選び方ガイド
農業機械を選ぶときに大切なのは、「どんな作業に使うか」「どれくらいの広さの土地で使うか」「予算や使用頻度はどうか」といったポイントです。ここでは、目的別・規模別に農機具の選び方を簡潔にご紹介します。
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作業内容に合った機械を選ぶ
まずは作業の種類に合わせて、適した農機具を選びましょう。例えば、畑を耕すなら耕うん機やトラクター、田植えには田植え機、収穫にはコンバインが必要です。草刈りには草刈り機、防除には防除機など、作業ごとに専門の機械があります。 -
農地の広さに合わせて選ぶ
農地の規模によっても最適な農機具は変わります。小規模な家庭菜園や数反ほどの圃場には、小型で手押し式の機械が適しています。中規模なら乗用型や多機能型、大規模農業では自動運転やGPS機能付きの先進モデルが効率的です。 -
新品・中古・レンタルの選択肢
予算や使用頻度に応じて、新品・中古・レンタルを選ぶのもポイントです。新品は安心して使えますが価格が高め。中古は価格を抑えられますが、メンテナンスが必要です。レンタルは短期利用や導入前の試用に便利です。
5.農機具メーカーのよくあるご質問
- 世界の三大農機具メーカーはどこですか?
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John Deere(アメリカ)、CNH Industrial(イタリア・オランダ)、クボタ(日本)の3社が世界三大農機具メーカーとされています。
幅広い農業機械を世界中に展開しており、高いシェアと信頼性を誇っています。 - 日本国内の農機具メーカーにはどんな企業がありますか?
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国内ではクボタ・ヤンマー・イセキの3社が主要メーカーです。
それぞれが長年の実績を持ち、農業現場のニーズに応えた製品を提供しています。 - 日本国内における農機具メーカーのシェアは?
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一般的な国内シェアは以下の通りです(時期により変動あり):
クボタ:約40〜50%、ヤンマー:約20〜30%、イセキ:約10〜20%。
クボタがトップシェアを維持しています。 - 世界の農機具メーカーシェアはどうなっていますか?
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世界市場でのシェアは以下のように分布しています:
John Deere:約30%以上(1位)
CNH Industrial:約10〜15%、AGCO:約5〜10%、クボタ:約5〜10%(中小型トラクターで高評価)
John Deereが圧倒的シェアを持っています。 - ヤンマーとクボタのシェアや強みの違いは?
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クボタは総合農機メーカーとして国内外で高シェア。北米・アジア市場での展開にも強みがあります。
ヤンマーはエンジン技術に優れ、農機のほか建機や産業機械も展開。
両社ともスマート農業への対応を進めています。 - どのメーカーを選べばいいですか?
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国内ならクボタ・ヤンマー・イセキが信頼性やサポート面でおすすめです。
高性能機を求めるなら、John Deereなど海外メーカーの選択も検討できます。
6.まとめ
農業機械は、作業効率を大きく向上させる重要なツールです。
国内ではクボタ、ヤンマー、イセキが三大メーカーとして市場をけん引しており、海外ではディア・アンド・カンパニーが圧倒的な存在感を放っています。
用途や圃場の規模に応じた機種選びが重要であり、価格・性能・メンテナンス体制などを総合的に比較することがポイントです。
信頼できるメーカーを選び、賢く導入することで、農作業の効率と成果を高めましょう。
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